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マリインスキー・オペラ「イーゴリ公」 [その他]

今年に入ってから急に、来日するマリインスキー・オペラの「イーゴリ公」が見たくなった。
マリインスキーバレエのダンサーが踊るという「ポロヴェッツ人の踊り」が見たいのだ。
「ポロヴェッツ人の踊り」とは、「だったん人の踊り」のこと。
音楽の授業では「だったん人の踊り」で習ったけれど、これは意味合い的に間違いらしい。

というわけで色々チケットを探した結果、1階前方のほぼ中央という
超良席を少し安く手にいてることができた。うわー、年始早々ラッキーかも。

しかしオペラはイマイチよくわからない。
ミーハー初心者なので、お財布事情が許せば見たいとは思うのだけど
なかなか許してくれない(笑)

今回の「イーゴリ公」、指揮はワレリー・ゲルギエフ。
もっと御髪を乱してガンガン指揮するかと思えば、意外とあっさりしていた。
でも衣装が豪華で、目の保養になる。
バレエと違いあまり動き回ることもないので、大きなパールビーズがふんだんに使われていたり
どっしりと重そうな刺繍がこれでもかと入っていたりと、本当に豪華。

歌の良し悪しは全然わからないけれど、個人的にはイーゴリ公の息子ウラジーミル役の
エフゲニー・アキーモフが好き。声は若々しく、見た目はコロコロとしていて愛らしい。
後は少し悪役(?)なイーゴリ公の義弟ガリツキー公役のアレクシ・タノヴィツキーが格好いい。
それとコーラス部分が多くて、コーラスが良い。

で、自分的には最大の見せ場「ポロヴェッツ人の踊り」は、舞台の流れでも最大の見せ場だった。
なんというのか何かが良くない舞台で、話がブツブツ途切れているし
ラストなんて「えっ?! それで終わり?!」という感じの終わり方。
初めて観た私なんて、本当に( ゚Д゚)ポカーンとしてしまった。

あらすじを説明すると、こんな感じ。
プチーブリのイーゴリ公がコンチャーク汗討伐に息子と出かけるのだが、イーゴリ公と息子は
コンチャーク汗に捕まり、捕虜とも客人ともつかない状態となり、
息子はコンチャーク汗の娘と恋仲になる。
イーゴリ公は息子を誘って逃げ出すが、息子は恋のため逃げ遅れる。
しかしコンチャーク汗は、イーゴリ公に近しいものを感じていたため
裏切り者であるイーゴリ公の息子と自分の娘の結婚を認める。
だが、イーゴリ公を追ってロシア制覇に出かけることにもする。
イーゴリ公は義弟のガリツキー公に妻や領地についてお願いをしていったのだが
ロシアではガリツキー公が放蕩三昧。
娘をかどわかされた母親達が、イーゴリ公妃に直訴に上がり
イーゴリ公妃はガリツキー公を諌めるが、ガリツキー公は逆に脅し
イーゴリ公の地位を奪おうとしていることを匂わせる。
そんな中、貴族達が公妃の下に集まり、コンチャーク汗の軍が迫っていることを話す。
城に火がつけられ、すわ一大事というところで、イーゴリ公の帰還が伝えられる。

で、舞台上では本当に「イーゴリ公が帰ってきた!」で終わりなのだ。
ガリツキー公はどうなったの? 息子はどうなったの?
コンチャーク汗とイーゴリ公の戦いは???

いやー、これではイマイチ盛り上がらない。
というわけで「ポロヴェッツ人の踊り」後の拍手は、カーテンコール時と同じかそれ以上に
盛り上がっていた。

本日の踊りは、男性ソロがイスロム・バイムラードフ。女性ソロはポリーナ・ラッサーディナ。
奴隷の少女はアンナ・シソエワ。
バイムラードフは言うことなし。少し重心をずらしたジャンプなども危なげなく踊り、
高さもある。ラッサーディナも迫力。
でも目を惹かれたのはアンナ・シソエワ。とーーーーーっても綺麗。
優雅で美しいラインで、いかにもマリインスキーダンサー。
背も高めで少しロパートキナっぽい。本当に目の保養。
ただし、男性コールドがイマイチ。色が白くて、いかにもマリインスキーな細身の男性ばかり。
どちらかというと、こういうコールドはむっちり系の多いボリショイにお願いしたい。

しかし「ポロヴェッツ人の踊り」を見たら、「バヤデルカ」の太鼓の踊りが見たくなった。
系統が似ているからかなぁ。

家で振り返ってみると、話がぶつ切りでちょっと悲しかったけれど
踊りもよかったし、もちろん歌も良くて、かなり満足した公演だった。
贅沢な気分に浸れるのって、貴重だ。


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