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6/17 新国立バレエ団「白鳥の湖」 [バレエ]

初の大阪フェスティバルホール。
残念ながら、今年度一杯で営業終了、取り壊しとなる。
そして2013年に新装フェスティバルホールが誕生する模様。
詳細はこちら

そして新国立バレエ団の「白鳥の湖」、東京ではザハロワとウヴァーロフがゲストなのだが
大阪ではなんとルンキナとウヴァーロフがゲスト。

昨年夏のボリショイ&マリインスキー合同ガラで見て、昔のイメージが薄れて
「ルンキナ、いいかも?」と思い、ベジャールの「ボレロ」と迷ったがこちらにしてみた。
とりあえず「ボレロ」は東京でエリザベット・ロスとカトリーヌ・ズアナバールと見て満足したし。

しかしフェスティバルホール、バレエ向きではない。
2階席の前方で見たのだけど、それでも目線はいわゆるステージの額縁の上の高さ。
たぶん2階最前列でぎりぎり額縁下くらいではないかな。
2階最後列では、NHKホールの3階席以上の高さではないだろうか?
それに2階席自体の段差も大きく、前列の頭が気にならないのは嬉しいが
ヒールのある靴を履いた女性や足元が少し頼りない人達は、ほんとうによろよろしていた。

というわけで「イマイチな席だなー」という残念に思いつつ、席に着く。
すると近くにいるオバ様方が騒がしい。
どうやらダンサー関係者のグループが3箇所くらいに分かれて座っている模様。
始まれば静かになるかと思ったら、幕が上がると
「○○ちゃん、どこ?」「あそこよ」「え?」「何列目の何番目」みたいな会話を
衣装が変わるたびにするのだ! 憤慨!
関係者ならば、静かにしていただきたい。
1幕は我慢していたが、2幕からは見慣れて静かになるかと思っていたら
2幕でも同じように相変わらず確認作業をしている。
結局注意するタイミングを逃してしまったのだが、もう、本当にやめて欲しい。

お隣のおしゃべりにも閉口したのだが、さらに閉口したのはオケ。
なんだか締まらないオケなのだ。
弦楽器のソロも怪しい。もちろん金管も怪しい。
何よりズッコケなのが、ハープのソロで大きく間違えていたこと。
何かの公演で、ハープの音が小さくて聞こえない状態になり、なんだそりゃと思ったことはあったが
思いっきり間違えるのも珍しい。
大阪のバレエ公演のオケがいつもココならば、結構厳しいなぁ…

さて、肝心の舞台。
新国立の「白鳥の湖」は、たぶん2006年のザハロワ&ウヴァーロフ以来。
版としてはわかりやすいし、特に不満もない。

ウヴァーロフ王子は、あまりにも大きくてちょっと異質。
母君よりも貫禄があるような気がする。というか、母君の貫禄がないとも言えるけれど。
しかしウヴァーロフのぽあーんとした王子は好きなんだけれど、年々少し違和感を覚える。
どうしても見た目が少しずつ老けてきているから、単なる「ぽあーん王子」では
「足りない人」みたいに見えてしまうからかもしれない。(あ、ヒドイ言い草かも…)
ウヴァーロフにはまだまだ踊って欲しいので、もう少し違うアプローチをお願いしたい。

で、踊りはというと相変わらずの高いジャンプ、滞空時間で素晴らしい。
でも1度着地でよろけていたのはご愛嬌。
気のせいか、膝上あたりが以前より太くなっている気がする。
怪我をしたせいかもしれない。

王子の友人のパ・ド・トロワがマイレン・トレウバエフだった。
マイレンはレニングラードバレエにいたときから、結構好きなダンサーなので
ウヴァーロフとマイレンと畳み掛けるように出てくるのは、とっても目の保養になる(笑)
マイレンはとてもノーブルかつ身体能力高そうな踊りをするので
男性ダンサーとしては小柄なのが本当に勿体無い。

そしてルンキナ。
新国立の版では、最初に刺繍か何かをしているオデットが、魔法にかけられて白鳥になるのだが
その刺繍か何かをしているルンキナは、ほんの少しの動きでもとても綺麗なので
目を奪われてしまった。あきらかにお付の2人とは格が違います、という雰囲気。
それなのに白鳥のダブル役のダンサーはもっさりしていて、
「えーーーーー! あんなに綺麗なオデットが、そんな白鳥?!」
という残念な感じになっていた。
物語が判りやすい導入部なのだけど、あまりにもダンサーの雰囲気が違うと
オデットと白鳥が別人になってしまって、よくないかも。

ルンキナは、本当にたおやかで繊細で、夢のような儚いオデットだった。
ザハロワのオデットに較べたら、個人的にはルンキナのほうが好み。
数年前に見たザハロワのオデットはとにかく綺麗だったけれど、第一印象が「綺麗」、
見終わってからも「綺麗」って感じで、エモーショナルかというとそうでもなかった。
でも今みると、感想違っているかもしれないけど。
ルンキナのオデット、オディールは綺麗なんだけど、綺麗で終わらない。
他の演目も見たいなーと激しく思ってしまった。


終演後、なんとなーく粘って出待ちをしてしまった。(家が近いし…)
というわけで、サインを戴いたのだが、ルンキナはやけに明るい人だった。
そしてなぜかカタコトの日本語を操っていた。
ちゃんと正しいタイミング、シチュエーションで「わかりましたー」とかなんとか話していたし、
ウヴァーロフがまだサインしているときに「ウヴァーロフさーん、おさきにー」というようなことを
日本語で話していて、これはマリーヤ・アレクサンドロワに近い感じ?
(マリーヤは、前回のボリショイ来日時に「フィーリンさーん、サインくださーい」みたいなことを話していた)
いつのまに日本語のフレーズを覚えたのか分からないけれど、
舞台上の儚い感じはまったくなく、少し驚きのルンキナだった。




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