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バウハウス・デッサウ展 [ダンス]

たまにWEB巡視隊をしている。
自分の気になっているキーワードなどで、検索をかけてみるのだ。
以前はほとんど引っかからなくても、急に検索結果が増えることがある。

それが「トリアディック・バレエ」。
なぜに?!と思って検索結果をみると、7月21日まで東京藝術大学大学美術館で開催されている
バウハウス・デッサウ展」で、上映されているらしい。
これは行かなくては!
20080706_bauhaus_01.JPG
20080706_bauhaus_02.JPG

というわけで上野に用事があったのだ。
英国ロイヤルバレエの「シルヴィア」を見てから、こちらに行く予定なので
全部見られるか不安…

肝心のダンス関係は、展示後半にある。
もちろんバウハウス関係の展示は面白いのでじっくりみたいのだが
ダンス関係の上映は結構時間が長いらしい。
というわけで混んでいる中、適当に流し見をして、上映コーナーに急ぐ。

上映コーナーでは
・オスカー・シュレンマー「トリアディック・バレエ」(1922)
・メカニカル・バウハウス舞台 クルト・シュミット、ゲオルグ・テルチャー「メカニカル・バレエ」(1923)
・ラスロ・モホイ=ナジ「メカニック・エキセントリック」(1924)
の3本が上映され、横の小さなコーナーでは、小さな画面にオスカー・シュレンマーの
「バウハウスダンス」が上演されている。こちらは1993年の再上演の映像らしい。

私が上映コーナーに入ったときには、「メカニカル・バレエ」が始まったところ。
こちらは思いっきり平面のみ。バレエというよりは完全にダンス。
「牧神の午後」のように、横しか見せていない。
ただし、人体の側面にカラフルな板が貼ってあるので、動きも制限されているし
かなり抽象的というのか…
板も不ぞろいな大きさだし、形も正方形や長方形というわけでもないし、
積み木っぽい感じ。
それでも面白い。単純な動きで感情が表現されていると思うし、コミカルであったり
物悲しかったりする。
大半がカラフルなので、子供にも受けそう。
(感覚的には20分くらい?の映像作品)

次の「メカニック・エキセントリック」。
こちらも側面からのものが多いけれど、途中体操チックなダンスがあった。
それは普通にダンサーの正面も映されているのだけど、意図的なのか
ダンサーの顔は映らないし、振付も正面から見ることを意識しているというよりも
側面から見られることを意識しているような単純なもの。
ふーむ。
(こちらは短くて5分くらいかなぁ)

そしてちらりとみた「バウハウスダンス」は、もう不条理劇のようなコントのような…
こちらは音がなかったので、体操のような感じでもあり、もうとにかく「ダンス」という言葉の印象から
すっとんでしまっていた。
へぇ。これは実際に目の前で演じられても、たぶん間違いなく睡魔に負けるだろうなぁ。


そして問題の「トリアディック・バレエ」。
これは古いものなのか画像が粗い。ま、見られるだけありがたいので文句は言っちゃいけないか。
こちらが一番長尺。30分はあったような気がする。
(時間間隔がそもそも怪しいので、長いと思っていただければ…)

おお!そうそうソニーのCMはこんなのだった!
と思いつつも、違うような?という感じの映像。
こちらは先ほどの「メカニカル・バレエ」の前の作品になるわけだけど
「メカニカル・バレエ」に比べたら、まだバレエっぽい。
しかしポアントワークはあるものの、ポアントというより直線を強調するための動作という感じ。
女性の衣装も構築的というか物体的なチュチュっぽいものなのだが
胴体も腕も(たぶん足も)綿入りみたいな襦袢で覆われていて、肉体性を感じさせない。
動きも個別性みたいなものを感じさせない動きなので
誰が中に入っても同じように見えるとしか思えない。
でも衣装は、ちょっと可愛かったりする。
男性が2人いるのだが、そちらは衣装といいメイクといい、ニジンスキー版の「ペトルーシュカ」。

それにしても面白い。
「メカニカル・バレエ」はバレエらしさを一切排除してあるような舞台であるにも関わらず
エモーショナルというか、何かしらの感情が生まれる。
「トリアディック・バレエ」はバレエらしさが残り、ダンスの範疇に入ると思うのだが
これといった感情は生まれない。
なんなんだろう?

まぁどの作品にも言えるのが、振付は多分割りとそこまでこだわりがなく
背景(床の碁盤目)や衣装(側面の板や物体的なチュチュ)などのデザイン第一で
振付もデザインの上で、どのように動くか、配置するか、というためのもの
という感じがした。

ああ、もう一度ゆっくり見たいけれど、気軽に東京には行けないよ…



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