SSブログ

2012/07/19 グルジア国立バレエ「白鳥の湖」 [バレエ]

大好きなニーナ・アナニアシヴィリの最後の「白鳥の湖」。
ロンドンから17日に帰国したばかりなので、時差ボケがまだ収まらず
睡魔との戦いになってしまったけれど、素晴らしい舞台だった。

先日のシュツットガルトバレエでのクランコ版の「白鳥の湖」は
一応きちんと全幕なのではあるけれど、非常に不満感の残る版だった。
こちらのグルジア版も、お金をかけず、なおかつダンサーのレベルの粗を
あまり見せない、という省エネ版なのではあるけれど
断然こちらのほうが満足度が高かった。

それにしてもニーナ。
年齢(1963年生まれ!)を少しも感じさせない、というのは無理があるけれど
まだまだ白鳥も踊れそうなんだけれどなぁ。
確かに後ろを向いた時に背中が少し広く感じられるし
はばたきの際に二の腕がプルプルしているような感じもする。
そういうことを考慮しても、本当に素晴らしい大変素晴らしい白鳥&黒鳥だった。

特に素晴らしいと思ったのが黒鳥。
気持ちが先走っているところもあったけれど
カリスマ感あふれるオーラといい、華といい、これぞオディール!
個人的には、オディールの決定版となってしまった。
この先、誰のオディールをみても、今回のニーナと比較してしまうだろう。
素晴らしすぎて、涙が出てしまった…
PDDの最後で、ジークフリート役のデニス・マトヴィエンコが
オディールの手にキスをしていたけれど、あれは本心だと思う。

ラストのオデットも包容力があり、品格あるオデットで本当に良かった。
もちろん腕のしなり、使い方は本当に素晴らしくて
ため息が出てしまう。
なんであんなに羽ばたきのように動かせるのだろう。
でもただ動かしている(というだけでも凄いのだけど)だけではなく
情感があるというか、感情があらわされていて、本当に素晴らしい。

カーテンコールはもうそれはそれは長く、何回もニーナは出てきてくれた。
ただ出てきてくれるだけではなく、リフトされたり、羽ばたきながら出てきたり
ついには短いフィッシュダイブまで披露してくれた!
素晴らしいプロ根性に脱帽。

JA恒例の盛大な紙吹雪&紙テープに埋もれつつのカーテンコール、
マトヴィエンコは紙吹雪を集めて、ニーナにかけて驚かせていた。

そしてやっとカーテンコールが終わった後、幕の内側から何やら掛け声が…
「やったー!」的な感じで掛け声の後には、ダンサー達の拍手が聞こえたので
客席に残っていた人たちから盛大な拍手が!

JAアーツさんのバレエブログを見ると、幕の内側の様子がみられた。
0:14くらいでニーナが「わー!」と反応しているのは、客席からの拍手についてだと思う。

いやぁ、時差ボケだろうがなんだろうが、とにかく見に行ってよかった。

ただ、難を言えばグルジア国立バレエ団、あまりレベルが高くないのだ。
パ・ド・トロワの男性ダンサーなんて、全然足元が決まらない。
女性のサポートをしていても下半身が落ち着かず、ぐらぐらしてしまう。
もちろん一人で踊っていてもグラグラ。
もう少しどうにかならないのでしょうかねぇ…
女性ダンサーは、それなり。
スペインの踊りは男女ともに見栄えが良かったので◯。

あ、マトヴィエンコはかなり頑張ってはいたけれど
私の中ではニーナのベストパートナーはウヴァーロフ。
なのでどんなにマトヴィエンコが頑張っていても、満足はできない。
ごめんなさいね、マトヴィ。

ロットバルト&バレエ教師のアフメテリは、最初のバレエ教師のときは
いまいちピルエットが決まらず、大丈夫か?と思ったけれど
ロットバルトはさすがの出来。

それにしてもどこかでこの舞台の映像、観られるといいなぁ。
ロシアかグルジアで放送ないのかしら?


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。