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2015/8/16 世界バレエフェスティバル<ガラ> [バレエ]

ついにガラとなってしまった。
これでほぼ私の夏が終わる…(ほぼ?)

<第1部>
★「ドリーブ組曲」
(リュドミラ・コノヴァロワ&マチアス・エイマン)
悪くはない。マチアスもしっかり活き活きと踊っていたし、通常とは逆の内向きのマネージュもばっちり。
なのに何か…と思ったのは、たぶんコノヴァロワの衣装のせい。
ジョゼ・マルティネス振り付けでアニエス・ルテステュ衣装デザインというコッテコテのパリオペペアによる作品でいかにもパリオペなおしゃれさが売りの一つでもある演目だと思うのだけど、コノヴァロワの衣装はたぶんビスチェ部分の作りが微妙に違っていて、もったりとして見えた。
たぶんアニエスの指示より生地(ベロア)が厚く、面積も大きくなっているのではないかな?
でもってチュチュの中に見えるパンツ部分も確か青だったはずなのに、今回はベージュ。
細部で印象が結構左右されてしまうものだなぁ。

★「三人姉妹」
(サラ・ラム&ワディム・ムンタギロフ)
サラは三人姉妹衣装で前髪をおろしているとお人形のように可愛らしく、透明感が際立つ。
ワディムも軍服姿が似合うわー。
二人ともさらーっとしているけれど、そこが余計に悲しい感じになる。
以前見たキッシュと違い、かなり良い感じ。

★「雨」
(ヤーナ・サレンコ&ダニール・シムキン)
3度目か4度目? この二人で踊るコンテはこれだけってことはないだろうけど
急に何か、とう言うとここに落ち着いちゃうのかなぁ。
嫌いなプログラムではないけれど、他演目が観たい。
というわけで魂抜けて観ていたので感想なし。

★「椿姫」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
(マリア・アイシュヴァルト&アレクサンドル・リアブコ)
こちらは何回観ても良いプログラムで、何回でも嬉しい出演者!
2回も観られるなんて、マライン、ありがとう!
今回マラインが観られなかったけど、その失望感を補って余りある演目&組み合わせ。
これぞフェスの妙でしょう。
本当に子犬のような感じをリアブコに、ほどよく疲れた感じのアイシュヴァルト。
この二人で全幕ならば、どんなに濃密かと期待してしまう。
なんとかNBSで実現できないでしょうかね?

<第2部>
★「ヌアージュ」
(ディアナ・ヴィシニョワ&マルセロ・ゴメス)
あれ? ヌアージュってこんなにキリキリとスリリングな演目だったっけ?
何か今まで見たことがあるヌアージュとはまるで別ものだった。
「今までは寝ていたんでしょ?」と言われたら結構自信がなくなるけれど(笑)
でも「THE CAR MAN」のルカ役ゴメスを観た後だと、ヴィシニョーワより少し控え目な踊りに徹しているゴメスではもったいないとしか思えない。

★「カルメン組曲」
(ヴィエングセイ・ヴァルデス&ダニーラ・コルスンツェフ)
良かった!ダニーラが赤地に黒の水玉衣装じゃない!
グリーンシャツに黒のタイツ、髪型もいつもの張り付いたような王子スタイルではなく自然なもの。
ホセの情熱は感じなかったけれど、正統派の踊りで美しかったです。
で、ヴァルデス。もうね、コッテコテ。キトリ以上にコッテコテ。特濃。
日本のお客はザハロワが演じているのをよく見ているから、もう全く違う役作り、踊りに反応が薄い。
ええ、私もなんじゃこりゃ?と思いました。
踊りの雑さも何もかもがハスッパなカルメンの役作りです、と思えば、
ある意味ヴァルデスが正統派なのかも? ザハロワのカルメンは色気薄いし…
でもダニーラとのペアと考えると、ダニーラにはザハロワとの色気なし、
バレエ観せますペアのほうがバランスはいい。
ヴァルデスの濃いカルメンでは、ダニーラでは薄過ぎてカルメンとして成立していないようなきがした。
で、カルメン組曲を聴くとマシュー・ボーンの「THE CAR MAN」を思い出してしまい
全然頭に入らないのではないかと思ったけれど、かなり前方の席だったので
あの牛背景がどどーんと視界一杯に入ってと意外と集中してしまうものだった。

★「ル・パルク」
(イザベル・ゲラン&マニュエル・ルグリ)
凄い。ガラで数回観ているけれど、一番生々しくて、ずっしりとくるル・パルクだった。
ピナ・バウシュの「コンタクトホーフ」で若者版、年輩者版があるけれど、そんな感じ。
今のゲランとルグリにしか醸し出せないものがあった。
そういえば以前みたプレルジョカージュ振付作品から考えると、意外と今回の妙に生々しい状態が
もしかしてもしかすると振付家の意図通りかもしれないなぁと思った。
ラストの有名なキスをしてリフトに持っていくところは、
ゲランは上手く反れる?とか、ルグリはちゃんと振り回せる?というようなハラハラ感もきょうれつでした。
いや本当に素晴らしかった。できれば年輩者版「ル・パルク」の上演を…

★「さすらう若者の歌」
(オスカー・シャコン&フリーデマン・フォーゲル)
私的今回の目玉。これを観るためにチケットをとったといっても過言ではない。
期待通り、いえいえ期待以上!
シャコンよりフォーゲルのほうが一回り大きい体格なんだけれど、存在感でシャコンは負けていない。
踊りも二人とも異なるタイプなので、二人の間に優劣ではなく「好み」の差があるという感じ。
これが二人ともフォーゲルのようなクラシックメインのダンサーだと、
きっとフォーゲルが明らかに優位にたってしまって、二人の均衡が破綻してしまう。
その点以前見たローラン・イレールとルグリは、同じタイプのダンサーかつ力量も同じ位という
幸せな組み合わせで素晴らしく見応えがあった。
今回は、ダンサーのタイプが異なるのでそこが嫌って人もいたと思う。
(実際に幕間でそういう声を聞いた)
でも私はこの二人で、今、観られたということが本当に幸せだと感じた。
ああ、ぜひに映像で残して欲しい。

<第3部>
★「ウロボロス」
(シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ)
振付はハンブルクバレエに在籍していた大石裕香さん。
凝った衣装だし、最初の人形のような踊りだとか面白いとは思うのだけど
途中に衣装の一部を脱ぎ捨てとか、若干盛り込み過ぎな感じも否めない。
しかしアッツォーニもリアブコも、カクカクの人形動きが美しく、ビシッと決まっていた。
ここが決まらないと、きっとグダグダになる演目。

★「白鳥の湖」より "黒鳥のパ・ド・ドゥ"
(マリーヤ・アレクサンドロワ&ウラディスラフ・ラントラートフ)
マーシャの黒鳥! ピケターンではなくきちんと32回転していた!
(ラストはちょっとよれていたけれど…)
もう本当に「これぞボリショイ!」っていう艶やかさ満載で素晴らしい。
無骨な華やかさというか、パリオペの本当にきらびやかな華やかさとはちょっと違う。
(垢抜けてない華やかさなのかもしれない…)
しかし本当にマーシャがしっかり復活過程を歩んでいるようで嬉しい。
あ、ラントラートフも良いです。

★「ハムレット」
(アンナ・ラウデール&エドウィン・レヴァツォフ)
 
★「シェエラザード」
(上野水香&イーゴリ・ゼレンスキー)

★「ヴォヤージュ」
(ウラジーミル・マラーホフ)


<第4部> ★「ジゼル」
(アリーナ・コジョカル&ヨハン・コボー)

★「タンゴ」
(ウリヤーナ・ロパートキナ)
振付:ニコライ・アンドロソフ /音楽:アストル・ピアソラ

★「椿姫」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
(オレリー・デュポン&エルヴェ・モロー)

★「ドン・キホーテ」
(ヤーナ・サレンコ&スティーヴン・マックレー)



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