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2014/10/08 「Lord of the Flies」マチネ [ダンス]

マシュー・ボーンの「Lord of the Flies」。
今回の旅行はすべてこのため!
英語難民のぼっち旅でも、何が何でも観たいと思ったのだ。
本当は今日の夜からSadler's Wellsでの公演が始まる。
チケット発売半月後くらいに購入したけれど、楽日は完売。
とりあえず購入できたのは、8日夜の初回と9日昼公演。
戻りがないかなーとしつこくHPをチェックしていたら、
予定にない8日昼公演の文字がある。でもリンク先がない。
全6公演が完売なので、これはもしかして追加公演かも?!
東京のスワン公演が始まったころに、案の定、FBでマシューが追加あるよと告知していた。
プレビュー公演てことで少し安い。
私はしつこく巡回していたおかげでFB告知前に気付いて買えたので
結構良い席を購入できた。

ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」は中学生の頃に何度となく読んだ。
これといった確たる感想は書けなくて、茫漠とした思いしかないのだが、
やけに惹きつけられる。
マシューが数年前にこの演目を作成したときに、観たくて観たくて身悶えする思いだった。

ようやく見られるのだ!

キャストはこれ以外考えられないというくらいハマっている。
新潮文庫版でのラーフ(Ralph)にサム・アーチャー。
ピギーにはサミュエル・プラント。
この2人のキャストだけでも成功だよなあ。

舞台が始まる前から、場内には暴動音みたいなものが流れている。
セット奥のEXIT表示の先にはスモークが焚かれていて
フラッシュのような閃光が絶え間なく見える。

舞台セットはいつものレズ・ブラザートンで、音楽もこれまたいつものテリー・デイヴィス。
セットはシンプルでそっけない。
音楽はかなりチャレンジ?鼓動や芸能山城組とかを思わせる和な曲もある。

今回の舞台の目玉は、子役の使用。
RE:BOURNEというダンスを通しての子供の教育プログラムから参加しているのだ。
主要メンバーはもちろんカンパニーから。
でも子役も全く舞台から浮いていない。

話は上手いこと変えてある。
最初に死ぬ名前のない幼い子はでてこないし、無人島でもない感じ。
携帯も持っているし、子供達が貪り食べるのは南国の果物ではなくスナック菓子だ。
草むらは冬のコートがかかったコートハンガーだ。
それ以外は割と小説通り。
ラストは違う。
言葉のないダンスなので、士官にラーフが答えるというシーンにはできない。
代わりにラーフの悔恨、悲しみ、いろいろなものが詰まった表情で終わる。
いかにもボーンらしいな、と思った。

何と言っても初めて観るので、あちこち眼が動いてしまいなかなか把握できない。

ただ1点。
小説だと、ピギーとサイモンの聡明さが際立っている。
ラーフだって聡明だ。
でもサムとエリックの双子は、そう聡明とは思えないのに心からジャック派になるわけではない。
捕まって酷い目に合わされてなし崩しでジャック派になっただけだ。
だからラーフを助けようとしたりする。
なんでサムとエリックはジャック派になれなかったのか。
本公演を観てすとんと腑に落ちた。
サムとエリックはほぼ常にユニゾンで動いている。
何をするにも二人。
そう、この二人は二人でいることにより充足している。
だからジャック派の激しく強烈に感情を揺さぶる狩りに惑わされることがないのだ。
あくまでも私の勝手な解釈だけど。
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